ウィーンの散歩&ウィーンのカフェ

音楽、美術、建築、文学、カフェ、ケーキ、グルメ……ウィーン(オーストリアの首都)の魅力は一口では言い表わせない…。いろいろな魅力に出会えるよう…歩いてみよう…ウィーンの街を。そして…歩き疲れたら…ウィーンのカフェで…ひと休み…。

カテゴリ:音楽 > ピアノ

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2019年10月12日は…ウィーン・コンツェルトハウスで…ウィーン交響楽団の定期演奏会に行ってみることに…

秋になって…なんとなく…ブラームスの作品が聞きたいなぁ…と思っていたところ…
…演目に…ブラームス作曲ピアノ協奏曲第1番が入っている…
このコンサートが目に留まったので…聴いてみたくなったんだ…

イェフィム・ブロンフマンは…
旧ソ連(現在のウズベキスタン)タシケントの出身で…
イスラエルで教育を受けた…もうベテランといえるピアニスト…
ラフマニノフ、チャイコフスキー、バルトークなんかが得意というイメージがある…

ウィーン交響楽団は…
「音楽の都」ウィーンで…ウィーン・フィルに次ぐ活動歴を誇るオーケストラ…
本拠地は…ここ…ウィーン・コンツェルトハウス…

この日は…首席指揮者のフィリップ・ジョルダンが登場…
彼のお父さんも…アルミン・ジョルダンという名指揮者で…文字通りサラブレッドだ…
ウィーン交響楽団のほか…パリ・オペラ座の音楽監督を務め…
2020年からはウィーン国立歌劇場の音楽監督に就く予定とのこと…
超…売れっ子指揮者の一人といえる…

ブラームスのピアノ協奏曲第1番は…
当初は2台のピアノのための作品として書かれたが…
途中で…交響曲への書き直しが検討され…結局…ピアノ協奏曲となり…
親交のあった…クララ・シューマンやヨアヒム(ヴァイオリニスト)の意見を受けて…
何度も書き直されたそうだ…

なんとも…ブラームスらしい…迷いに迷った感じの…
作曲過程でのエピソードが残されている…

ヨーロッパの秋を投影したような…陰影のある…叙情性が…感じられ…
何とも…味わい深い…この季節に聞きたくなる曲のひとつ…

何度も…聴いているうちに…だんだん…好きになってくる…感じの曲だ…


この夜の…ブロンフマンのピアノ演奏は…この曲の深い味わいを…
しっかりと伝えてくれる…良い演奏だった…

丁寧に音色を変えて…ブラームスならではの…陰影のある美しさを…
巧みに表現する…テクニックは…さすが…という感じだった…

ダイナミック・レンジもなかなかで…
この曲のスケール感も…たっぷりと…味わうことができた…

ウィーンらしい秋の夜長を…演出してくれる…名演だった…


協奏曲の後の…ピアノのアンコールは…ショパンの「別れの曲」…

アンコール曲のプレゼントに聴衆からは暖かい拍手が沸き起こったんだけれど…
個人的には…やはりブラームスの小品を一曲弾いてほしかったなぁ…
と思ってしまった…
それは…おねだりが過ぎる…というものなんだろうか…⁇…

そうはいっても…
今夜は…とにかく…ブラームスの秋をたっぷり味わうことができ…
大満足…だった…


演奏会の後半は…ウィーン交響楽団によるストラヴィンスキー作曲『春の祭典』…

なんで…秋なのに…『春の祭典』なのか…⁇…ということは置いといて…
この曲の方が…オーケストラ&指揮者としては…より気合が入っていた感じで…
スゴイ集中力で…素晴らしい演奏を披露してくれた…



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6月3日夜の…アンドラーシュ・シフの演奏会では…
チョット…特別な…ピアノが使われていた…

そのピアノは…
オーストリア…ウィーン…を代表する…コンサート・グランドピアノ・メーカーである…
ベーゼンドルファー社の…新モデル…
マホガニー・コンサート・グランド(CG)280ヴィエナ・コンサート(VC)…

まず…見た目に…赤ワインのような…艶やかな…マホガニー色…


通常の…ピアノ演奏会では…黒い…コンサート・グランド・ピアノが…使われるので…
会場に入って…このピアノが…目に入った瞬間…
目が点になった…
とても…新鮮な感じだ…

また…長さも…
今までの…コンサート・グランド・ピアノよりもやや長い…280cm…あるそうだ…

演奏会が始まる前に…シフ自らがマイクをとって…
このピアノのことや…
この夜の…プログラムのことなど…
ドイツ語で…(シフはハンガリー出身)…説明したんだけれど…
余裕がある…というか…
サービス精神が…旺盛…というか…
このことにも…チョット…驚いた…

シフの演奏が…始まると…
ベーゼンドルファー…らしい…
艶やかな…タップリとした音で…いい気分だ…

豊かな音色を…うまく生かした…
シフの演奏と…あいまって…
芳醇な…ひとときを…創り出していた…

ブラームス…ベートーヴェン…バッハ…メンデルスゾーン…
この日の…プログラムとも…いい…相性だ…

世紀末…ユーゲントシュティール様式の…名建築…コンツェルトハウスに…
ベーゼンドルファー…マホガニーの…新モデルは…
確かに…よく…マッチしている…

さすがに…ウィーンを…知り尽くした…
ベーゼンドルファーならではの…新モデルに…乾杯…


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6月3日の日曜日は…
午前11時から…ヴィーナー・ムジークフェライン(ウィーン楽友協会)のマチネーで…
ラトル指揮の…ベルリン・フィル演奏会に…いった後…

ウィーン・コンツェルトハウスで…行われた…夜7時半開始の…
アンドラーシュ・シフの…ピアノ演奏会も…聴きに…いったんだ…

というのも…
コンツェルトハウス関係者の方から…ご招待を受けることに…なったんだけれど…
それが…ベルリン・フィル演奏会の…チケットを…入手した後…だったので…
両方とも…行くことに…

同じ日に…重なっちゃった…んだけれど…
時間が…うまい具合に…ずれていたので…

両方とも…行けることになり…ラッキー…

ウィーン・コンツェルトハウスは…ムジークフェラインと並ぶ…
ウィーンを…代表する…コンサート・ホールで…
ユーゲント・シュティール様式の…とても美しい…ホールだ…

本当に…外観も…内装も…両方ともに…美しい…

この日の演奏会は…前半は…
メンデルスゾーンのファンタジーop28…ベートーヴェンのピアノソナタop78…
ブラームスの8つの小品op76…

後半は…ブラームスの7つの小品op116…バッハのイギリス組曲第6番…

シフの演奏は…ピアノの音色を…巧みに…弾き分ける…
とても…味わいのある…演奏…で…

良いホールで…渋めの…名曲の…ピアノの響きに…
ひたることが…できた…

この日は…チョット…特別な…ピアノが使用されたんだけれど…
そのことは…次の記事で…ご紹介…ということで……(つづく)…


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